モトアザブ退屈日記

日々のモノ・コト・忘備録。クルマ、時計、オーディオとか骨董とか。

アラジン デラックス ブルーフレームヒーター シリーズ16前期型

アラジンブルーフレームヒーターを出しました。北国は冬支度です。

英国製の開放型石油ストーブ。

現在販売されている国産の「アラジン・ブルーフレーム」のおおもとにあたる純英国製。「シリーズ16の前期型」というタイプです。

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アラジンブルーフレームヒーターの歴史

1930年代初め、米国アラジンは燃焼効率の高い青炎式灯油ランプの特許を取得し、販売を開始していた。これをイギリスで製造しヨーロッパで販売するために英国アラジンが設立された。英国アラジン社長のジャック・インバーはこれを石油暖房器具に応用することを考えつき、インバー・リサーチを設立して本体外装が燃焼筒となる対流式石油ストーブの雛形とも言える構造を採ってストーブを製作し、I.R.ヒーターとして発売された。後にマイナーチェンジの後、現在のブルーフレームヒーターの商標に変更された。

1957年 I.R.ヒーター 株式会社柳瀬によっての輸入・販売開始。

1960年 シリーズ15

I.R.ヒーターはほぼそのままに商標を「アラジンブルーフレームヒーター」に変更。

1967年 シリーズ16 前期

 転倒時の燃料防漏対策として二重タンクを採用。シリーズ16より綿芯の形式が現在まで続く「アラジン16LP」に変わる。綿芯の繰り出し方式もギア式に一新。

1970年 シリーズ16 後期

 前期型よりハンドル、フレーム、等部品が簡素化された。

1971年 シリーズ25

 JIS改定に伴い対震安全装置の装着義務付け。

1972年 シリーズ32

 72年JIS改定によって地震感知によって作動する対震安全装置義務付け。

1973年 シリーズ37

 アラジン、フジカと輸入代理店ヤナセの協同出資により日本アラジンが設立。

1975年 シリーズJ38

 75年JIS改定で芯下げ式の対震自動消火装置内蔵が義務付け。英国の設計に対震安全装置を追加する構造の従前シリーズではJIS規格に不適合となる。

 英国アラジンは設計の基本部分と芯を提供。日本向け再設計・製造はディック家庭機器株式会社(旧日本アラジン)。形式の前に日本ローカルを示す「J」がつく。

1978年 シリーズJ39

 J38をベースにさらに洗練したモデル。芯を除いて輸入部品が一掃され、すべてJIS規格で製造される完全国産品に。対震安全装置は他の国産メーカーと同様、芯下げ式のみに。J38までは細部の装備品からスタンダードとデラックスに分かれていたが、グレードが廃止、カラー(ホワイトとグリーン)のみのバリエーションとなる。

 

以降、国内では芯式石油ストーブは一応の完成された形態を見たことと、1980年代後半以降日本における石油暖房機器の主流が石油ファンヒーターに移り、これまでのような矢継ぎ早のモデルチェンジは行われなくなった。これによりJ39は1993年までの15年間、現在も生産されているBF39も含めると既に20年以上のロングセラーモデルとなった。

          Wikipedia “アラジンブルーフレームヒーター項より引用

 

それぞれの形については、サンエース社の「アラジンストーブの歴史」に詳しい。

アラジンストーブの歴史|サンエース

 

こうして歴史をみると、アラジンブルーフレームの歴史は地震国日本への技術的な対応とその定着の歴史ともいえそうです。

大きな形や燃焼機構は変えることなく、耐震装置や消火機構をアップデートすることで90年余り、基本的な構造を変えずに販売され続けていますが、この「シリーズ16前期型」は当初のアラジンブルーフレームヒーターの姿かたちが残る“最後のクラシックアラジン”と呼ばれるタイプ。1967年から1969年にかけて製造された「現役の50年選手」です。

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純英国製造で耐震消火装置はなく、シンプルなハンドルと各部のメッキが厚く、佇まいが美しいストーブです。現在のモデルのようにストーブガードも付きません。

チムニーと呼ばれる燃焼筒は琺瑯加工。デラックスはアイボリーの色が美しい。

デラックスになると2か所の燃焼窓、本体の脚部がメッキされています。

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細かいところではマイナスネジ(インチネジ)が使われているところも純英国製の証。

当時の輸入代理店は「いいものだけを世界から」のヤナセ。

コーションプレートには「日本総代理店 株式会社 柳瀬」の日本語表記があります。

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このシリーズ16前期型はちょうど2年前に神戸の古道具屋さんからネットオークションで手に入れました。芯なしジャンク品扱いで8,900円。

届いたアラジンを見ると、そんなに使われていなかったようで、錆や燃焼による変色はあまりなく、埃や汚れを取り除くだけできれいな状態がよみがえりました。

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窓の雲母は経年劣化が激しかったので交換。レベルゲージの窓プラスチック部分は劣化して見えなくなっていたので、余っていた44キングセイコーの風防ガラスに交換、ガラス化しました。メッキ部分や燃焼部分は金属磨き等で輝くように美しくなりました。

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何よりチムニーや天板の琺瑯やリザーバータンクの塗装が剥がれずにアイボリー色が保たれています。

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新しい芯をセットして灯油を入れ点火。音もなく美しい青い炎(ブルーフレーム)が灯ります。炎が見えるというのはなんとも心が安らぐものです。

 

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