ヤーガ―のC/ G線
最初からこの楽器についていた弦(たぶんスピロコア)は、跳ね返りが強く発音がいまいちだったので、やわらかい弦に替えたのです。
ヤーガ―に替えると確かに「跳ね返り」はなくなりました。「やわらかい弦」で弾きやすさはあるのですが、音も柔らかくなりすぎてぼわぼわした、籠った音になってしまいます。
開放弦では低弦らしい、やわらかく深い音が出るのですが、弦を押さえると途端に響かなくなります。4ポジションまで上がるとその症状は顕著になり「がさごそ」「ぼそぼそ」した音質になってしまいます。音程も不安定になり、なんだか音痴な感じに。
すべてエヴァピラッツィ・ゴールドに揃えてみる
チェロの弦でも、特に太いG線・C線は割とお高い。お高い割りに、楽器がもつ特性と弦のキャラクターの相性もあり、高価だからと言って必ずしもその楽器に合うとは限りません。数あるメーカー、各ブランドの「一般論」が当てはまらないこともあります。が、今回はA線/D線と揃える意味で(意を決して)エヴァピラッツィ・ゴールドに替えてみました。
結論から言うと「早くエヴァピラッツィ・ゴールドに替えればよかった」です。4本の弦の音質、キラキラした音のキャラクターが揃って、全弦に渡って響きが良くなりました。
替えたG線/C線
・太い弦でも柔らかく、非常に弾きやすい
・楽に、イイ音が出る
・音のニュアンスをコントロールしやすい
・出る音はやわらかい弦の割に非常にブリリアント
G線もC線も輝くようなキラキラした低音が響きます。ヤーガ―と全然違う。
一般的に「倍音成分が多い」といわれるエヴァピラッツィ・ゴールド。たしかに、このキラキラした感じが「倍音」なのだろうと感じられます。4ポジ位まで上げていっても、このキャラクターは変わりません。ぼそぼそしなくて、発音が良い。
替えなかったA線/D線にも変化が
G線/C線をエヴァピラッツィ・ゴールドに替えて、もともとのA線/D線の音質も変わりました。特にD線が響くようになりました。全体的にキラキラした音色がパワーアップした感じです。キラキラした音色が増したと同時に、チェロらしい、深い響きや余韻が長くなりました。
音のキャラクターが揃ったことは非常に良い結果でしたが、もともとエヴァピラッツィ・ゴールドだったA線/D線のキャラクターもパワーアップ。いい方向に変化したのが思わぬ収穫でした。
ところで、チェロの弦は ”I love strings.”さんで購入したのですが、他の販売サイトでこんな面白いものを見つけました。
「弦の検索」
テールピースの色を選択 - 弦楽器の輸入卸と製造 株式会社 白川総業
テールピース側、ペグ側の弦の色でメーカーを検索できます。
メーカーごとでこんなに弦の糸の色の種類があるんですね。