1992年、ロストロポーヴィチのチェロリサイタルのプログラムです。
1992 JAPAN TOUR
MSTISLAV ROSTROPOVICH
今は解体された北海道厚生年金会館でのロストロポーヴィチのソロリサイタル。
当時大学一年、大学オケでチェロを弾き始めの頃です。
バッハ 無伴奏 第1番
ベートーヴェン チェロソナタ第3番
シューマン アダージョとアレグロ
グリーグ ソナタ イ短調
トルトゥリエ・エンドピンをつけて、これでもかと楽器を寝かせて弾くロストロポーヴィチ。
あたかも楽器と一体化して音楽を奏でているような姿が強く記憶に残っています。老境のロストロポーヴィチは一切の力も入れず、魔法のように音を出すものだと感嘆しました。まるで仙人のようだったのです。
チケットも取ってありました。頑張ってS席買ったんですね。当時はネットもなかったのでいわゆるプレイガイドに行って割当ての座席を指定する方式。これも今はなき五番館西武のチケットセゾンの名前が。
結構前の方で見ることができたので、息づかいや表情、一挙手一投足が手にとるように見られて、非常に得難い体験となりました。
リサイタル後、出待ちをしていると楽屋口からエージェントの方が楽屋へ招き入れてくださいました。
楽屋には演奏後のマエストロ。
購入したプログラムにサインをしてくださいました。
マエストロにサインしていただき、握手。
想像以上にふくよかで柔らかくて、少し暖かい、お爺ちゃんの手。
あの時の握手の感覚は今でも忘れられません。