先日、Eテレ『美の壷』はテーマが「一杯の至福 コーヒー」。
コーヒー好きとしては見逃せないテーマなだけでなく、「焙煎の名人」として大坊勝次さんが紹介されていて「大坊珈琲店」を大変懐かしく思い出しました。
大坊珈琲店が閉店してもう8年も経つのですね。
表参道の交差点から青山通り沿いを外苑西通りに向かって少し歩いたところの「薄い雑居ビル」の2階にその珈琲店はありました。現在の金子眼鏡店のある場所。
最初に行ったのは学生時代。96年くらいだったでしょうか。もう25年も前になるのですね。
当時よく通っていた札幌の喫茶店のマスターが「ここのコーヒー豆は素晴らしい」と絶賛していて、東京に行く際は必ず寄って豆を買って帰っていたものです。
その後、都内に住んでいた頃もよく通っていました。
店に入ると大坊さん自身が店の入口の横でまだ焙煎をやっておられる。その焙煎の香りに包まれながら、少し端が歪んだ木の板のカウンターで珈琲をのむ。
「ブレンド」はコーヒー豆の量とお湯の量でメニューが決まっていました。
1.30g 100cc
2.25g 100cc
3.20g 100cc
4.25g 50cc
5.15g 150cc
超深煎りの珈琲豆をネルドリップでこれでもかと丁寧に淹れた漆黒の液体は、不思議と甘く、ビロードのような紅い色彩が感じられる珈琲。
またいつかあの「濃くて甘くて紅い珈琲」を飲みたいものです。(2007年の写真)
2010年くらいの写真。この頃は喫煙者でした自分。今では考えられない感じ。