新しいエンドピンを購入、交換してみました。
見附精機工業製「鉄入り真鍮・先端まで鉄・8mm」
先端まで鉄芯入りの真鍮エンドピン。
殺傷能力ありそうな尖りっぷりは、ほぼ凶器。
先端は真鍮に圧入された鉄芯が鉛筆のように見えます。
上端部に製品名(素材名)と MITSUKE のスタンプ。
どんなふうに梱包されてくるのか楽しみだったのですが、ごく普通の箱に入ってきました。
デフォルトの8mmエンドピンの重さは197g
この鉄入り真鍮エンドピンは201gと差は僅か。
チェロの先生は「チタン入り真鍮」を使っており、レッスンの際に使わせていただきました。
「チタン入り真鍮」はずっしりと重心が下がったような音に変化しました。
さて、「鉄入り真鍮」で音質はどう変化するでしょう。
全弦エヴァピラッツィゴールドに替えて、華やかな音色が出るようになったのですが、金属系の派手な音が前面に出る感じから、響きが丸みを持ったものに変化しました。
真鍮は柔らかい金属だからでしょうか、響きも柔らかくまろやかなものになりました。スチールのエンドピンと比べて艶やかさもアップ。弾いていて、響きのいい音が出しやすくなった感じです。
オーディオには「インシュレーター」や「スパイク」という、機器やスピーカーと床面の間に挟むアクセサリーがあります。
オーディオの場合はエンドピンのように響きを豊かにするというよりは、スピーカーや機器が発する振動を抑制したり制御?したりする目的が多く、インシュレーターの底面にはたいていゴムやシリコン等、振動を消す作用のある素材が使われます。木製で響きを豊かにする、と謳う製品もあります。
エンドピンの場合は、 音を出す楽器を床面とつなぐ唯一の部分ですので、エンドピンの材質やその素材がもつ音響性能が響き方に直接影響するのはオーディオの世界より分かりやすく、響きが変わることが体感できます。
楽器との相性や弦の違いによっても「合う」エンドピンの選び方は変わってきそうです。「鉄入り真鍮」だけでない、他の異種素材や特殊ステンレス鋼のエンドピン等、他のメーカーのエンドピンも多くの種類があります。
また一歩奥深い世界に足を踏み入れた感があります。